低用量ピル
ピルってどんな薬?
ピルとは?
「ピル」とは、女性が飲む避妊薬(経口避妊薬)のことです。
1960年にアメリカで初めて承認されてから急速に世界に広がり、今では世界中で1億人以上の女性が利用していると言われています。ピルは、女性の卵巣から分泌される2種類の女性ホルモン(黄体ホルモンの「プロゲステロン」と卵胞ホルモンの「エストロゲン」)を科学的に合成して作られています。含有されているホルモンの量によって、高容量ピル、中用量ピル、低用量ピルに分かれています。ここでは、主に低用量ピルについてお話していきます。
低容量ピル
低容量ピルの使用者の発がんデータが発表されました(*1)。なんと乳がんも減ります。それどころかホルモンと関係ない部位のがん発生率も減ります。現在もがんが増えると思っている方が多いですが、ピルのがん抑制が常識になってきました。(*1 出典 ピルの本 p29)
当院ではニキビや生理痛の方にもピルをお奨めしております。(朝日新聞にも推奨文が掲載されております)生理に支配される人生は終わり、生理をコントロール出来る時代に入りました。女性の人生が生まれ変わります。一流のモデルさんやスポーツ選手には既に使用している方も多いです。
低用量ピルよくある質問Q&A
ピルを飲むとどうして避妊できるの?
排卵は、エストロゲンと、プロゲステロンという2つのホルモンの働きでで起こります。ピルには、この2つのホルモンが含まれています。ピルを飲むと、体は排卵を促すホルモンが足りていると勘違いして、卵巣に刺激がおこなわれなくなり、排卵が抑制されます。これが大きな避妊のメカニズムです。
ピルにはどんなメリットがあるの?
●子宮・卵巣が守られる ●99,9%の避妊効果 ●生理が楽になる ●がんのリスクが減る ●病気や不調を予防・改善 ●美肌効果 ●生理調整が簡単にできる ETC...
ピルを飲むと太るの?
ピルが誕生した1960年頃は、ホルモン量が多かったために、副作用の発現率も高かったのですが、最近のピルはホルモン量が少ないので、太る心配はありません。
ピルを飲むと子どもができなくなったりしないの?
ピルの服用期間の長さに関係なく、ピルと不妊には因果関係が認められていません。
ピルを飲むとがんになるの?
がんについてはむしろピルを飲むことで、卵巣がんや子宮体がんのリスクは減ることがわかっています。乳がんの発症率については、最近の調査では、ピル服用の有無で差がないと言われています。
ピルの嬉しい副効用
1.生理不順や生理痛が改善
PMS(月経前症候群)の原因についてはいろいろといわれていますが、女性ホルモンのバランスが急激に変動することが大きな原因だという説が有力です。ピルを服用することで、ホルモンのバランスが整うので、PMSの不快症状が解消されたり、緩和されたりします。
三相性などの段階型ピルは、2つの女性ホルモンの配合比や量を自然な生理周期で起きる女性ホルモンの変化に近づけているため、PMSに近い症状が起こりやすいと言われています。PMSが気になる人には,一相性のピルがおすすめです。
2.PMSによる心と体の トラブルが軽減
ピルを服用すると、実薬を21日飲んだあと、休薬中(またはプラセボ服用中)の3~4日後に必ず生理(正しくは「消退出血」といいます)が始まるため、生理周期は規則正しくなって安定します。
また、ピルのプロゲストーゲンという成分の働きによって、子宮内膜が厚くなりません。すると、子宮の壁から剥がれ落ちる経血の量も減り、生理痛が緩和されるため、生理痛に悩む人にも効果的です。
3.子宮内膜の改善
「子宮内膜症」とは、もともと子宮の内側にしか存在しないはずの子宮内膜が、なぜか子宮以外の卵巣や腹膜といった別の場所に現れ、そこでも生理のたびに出血と癒着を繰り返すという病気です。
子宮以外の場所には、膣のような出口がないので、血液や内膜は排出できずにその場に溜まって炎症を引き起こしてしまいます。ひどい生理痛・生理の量が多い・性交痛・排便痛などの症状があります。卵巣に病巣ができると「卵巣嚢腫」(チョコレート嚢腫」をつくることも。
子宮内膜症は、閉経まで完治せず、再発を繰り返します。ピルの服用は根本的な治療にはなりませんが、ピルの作用でプロゲステロンの分泌が止まるので、子宮内はもちろん、子宮外にできた子宮内膜の増殖も防げます。このため、重い生理痛などの症状が軽減されます。
4.卵巣がん・卵巣嚢腫の予防
卵巣は思春期を迎えると女性ホルモンを分泌して、周期的に卵胞を育てて排卵するというメカニズムを毎月繰り返します。そのたびに卵巣が刺激され負担がかかるのが原因で、腫瘍ができるのではないかと考えられています。
現代の女性は初潮年齢が低く、子どもを産む回数も少ないため、昔に比べると排卵の回数が大幅に増えています。つまり、長年にわたって、卵巣には大きな負担がかかっているのです。
ピルを服用すると、卵巣がんの発症率が下がることがわかっています。ピルを飲むことで排卵自体が起らなくなるため、卵巣にかかる負担が減り、その結果として卵巣がんが発症しにくくなるのです。同様に卵巣嚢腫にも効果があります。
5.子宮体がんの予防
ピルの服用は、子宮体がんの予防にも効果を発揮します。ピルを服用する人は、服用していない人に比べると子宮体がんのリスクが低くなることがわかっています。これは、ピルに含まれるプロゲストーゲンの作用で子宮内膜細胞の増殖が抑えられ、がん化を防ぐからだと考えられます。
6.更年期障害の予防
女性は閉経にさしかかると、卵巣の機能が低下して、体内のエストロゲンなどのホルモンが急激に減少してしまいます。エストロゲンは、肌や骨、血管、脳などに大きな働きをし、自律神経にも作用しているため、全身に様々な症状が起ってきます。
日本人の平均的な閉経は50歳前後。45~55歳くらいに更年期の人が多いといえますが、個人差が大きく、30代後半から始まる人もいます。
のぼせやほてり、頭痛、肩こり、イライラ、動悸、汗をかきやすい、不眠、手足の冷え、憂うつな気分、疲れやすいなど、その症状は多岐に渡ります。
ピルには体内のホルモン状態を一定に保つ働きがあります。ピルを飲み続けていると、更年期になって卵巣の働きが低下しても、ホルモン分泌量激減の影響を受けにくくなるため、更年期障害の予防に効果があるのです。
7.ニキビなどの肌トラブルの 改善
ピルは女性の美容面にも大きな力を発揮します!!まず、目立って改善されるのはニキビです。女性のニキビは、ホルモンバラがくずれて、男性ホルモンが優位になった時にできやすいといわれています。ピルを飲むと、血液中に男性ホルモンと結合して動けなくするタンパク質が増加して、男性ホルモンの活動が抑えられます。
さらに、ピルに含まれるエストロゲンには、皮脂腺が詰まるのを阻止する作用があり、ニキビができるのを防ぎます。もちろん、ピルを飲んでホルモンバランスが整うことも、ニキビができにくくなる大きな理由です。
ニキビの改善以外にも、ピルにはさまざまな美肌効果が期待できます!!女性ホルモンのエストロゲンには、肌をみずみずしくして潤いを保つ働きがあります。肌に弾力を与えるコラーゲンを増やすため、ハリや弾力を感じるようになる人も多いでしょう。
8.子宮筋腫の症状改善
子宮筋腫とは、子宮の筋肉の細胞が異常に増殖してできる良性の腫瘍です。がんのように転移したりせず、生命に関わることはほとんどありません。しかし、人によっては経血量が多くなって貧血を起こしたり、症状が進むと子宮自体を手術で取らなければならなかったりすることも。ピルを飲むと、経血量が少なくなるので、それによる生理痛や貧血を軽くすることができます。
以前の日本のガイドラインでは、子宮筋腫がある人はピルを服用してはいけないとされていましたが、現在では子宮筋腫が大きくなることへの影響は認められていないため、使用可となっています。
9.骨粗しょう症の改善
骨粗しょう症とは、エストロゲンの分泌が減ることで、骨の内部がスカスカにもろくなり、骨折しやすくなる病気です。
エストロゲンには、骨を作る細胞を増やし、骨の材料になるカルシウムを骨に定着させるホルモンや、ビタミンDの合成を促す働きがあります。ピルにはエストロゲンが含まれているので、骨粗しょう症の原因になります。ピルを服用している人は、閉経後も骨密度が高いこともわかっています。
10.鉄欠乏性貧血の改善
月経血量が多くて大量の血液を失うと、「鉄欠乏性貧血」になることがあります。ピルを服用すると、経血量が減るので、結果として貧血が改善されます。
11.良性の乳房疾患の発症の 予防
乳房にできるしこりの90%は良性で、そのほとんどが乳腺症です。女性ホルモンのエストロゲンが乳腺に強く働くのが原因と考えられています。ピルの服用でエストロゲンの分泌が抑えられるので発祥の予防になります。日本のガイドラインでは「慎重投与」となっていますが、WHOでは「どのような場合でも使用可」となっています。
12.脳動脈瘤の発症の予防
脳動脈瘤は脳の血管壁が弱って血管の膨張を引き起こすもの。膨張した血管が破れると生命に関わる脳出血をおこすことも。ピルは脳動脈瘤の予防にも効果があるとわかっています。
ピルの基本の飲み方
基本の飲み方
1⃣服用開始は生理の3日目から
当院では生理3日目からの内服をおすすめしています。
2⃣毎日1錠ずつ、ほぼ一定時間に服用
シートの「スタート」から『1日1錠、毎日同じ時間に』忘れずに飲むことが大切。朝、歯磨き後や、化粧前などに飲むことをおすすめしています。最近は、スマホのアプリやタイマーを活用して飲み忘れを防止する方法もおすすめしています。
3⃣緑色錠の服用中に月経のような出血が発来
『21日間飲んで7日間休む』が基本。白い錠剤には女性ホルモン(黄体ホルモン、卵胞ホルモン)が含まれていて、排卵が抑えられ、避妊効果が得られます。緑の錠剤は女性ホルモンが含まれていないダミーのお薬で、女性ホルモンの服用を7日間お休みするために服用します。(7日間のお休みを自分で間違いなくカウントできる場合は、服用しなくてもOK)通常は緑の錠剤を服用しているときに月経のような出血があります。
4⃣28錠を飲み終えたら、次のシートへ
2枚目以降のシートの服用開始は、出血が終わっていても続いていても28錠すべて服用し終わったら続けて新しい錠剤シートを服用し始めます。
ピルを飲み忘れた場合
最新のピルは、1錠が48時間持つようにできております。
予定していた服用時間から24時間以内に飲み忘れに気づいた場合
▷気づいた時点ですぐに1錠を服用してください。
飲み忘れに気づいたのが翌日の服用時刻だった場合
▷前日分と合わせて2錠服用してください。
2日分以上(2錠以上)をのみ忘れた場合
▷そのまま7日間服用を中止ししてください。ご自身で判断できない場合は服用する前に当院へ連絡してください。
ピルには「7日間ルール」というものがあり、7日間ピルを飲んだあとなら卵巣は休止しているので、1日の飲み忘れで排卵が起ることはまずありません。飲み忘れた日が、ピルを飲み始めて1~7日目の場合は、念のため、コンドームなどの他の避妊法を併用しましょう。
ピルの副作用
ピルの副作用のほとんどは、
●軽度の吐き気(50%) ●嘔吐(15%) ●乳房の張り ●頭痛 ●周期中におこる軽度の出血
などの軽い症状で、一般に「マイナートラブル」と呼ばれるものです。これらの症状は、特にのみ始めによくあらわれますが、ホルモン環境の変化によって起こる一時的なもので、ピルを飲み始めて3ヶ月以内に大部分が治まります。マイナートラブルを減らす為、できるだけ食後に飲むようにしましょう。症状がひどい場合や、3ヶ月以上長く続く場合は、受診してください。
また重大な副作用としては、血液が固まりやすくなって血管が詰まる「血栓症」(心筋梗塞や、脳梗塞など)を発症するリスクが少し高まります。(ピル無5人/万→ピル有6.1人/万)特に喫煙者は血栓症を発症するリスクが167倍と非常に高くなるので、禁煙するべきです。
次のような症状があらわれた場合は、すぐに受診してください。
●突然の足の痛み・腫れ ●手足の脱力・麻痺 ●突然の息切れ、押しつぶされるような胸の痛み ●激しい頭痛、舌のもつれ・しゃべりにくい ●突然の視力障害(見えにくいところがある、視野が狭くなる)
当院が診療時間外の場合は、救急医療機関を受診してください。(救急相談センター 042-521-2119)
いずれにしても、ピルの副作用について大切なことは、むやみに怖がるのではなく、どのような副作用があるかを正しく知ることです。そのうえで、副作用が現れた場合は医師に相談して、違う種類のピルに替えるなどの対策を考えましょう。
3シート連続飲みの すすめ
ピルを服用しはじめて2カ月ほどで、からだがホルモン環境の変化に慣れてきます。3シートめからは、生理をとばして内服することが可能になります。
現代の女性は、初潮を迎えるのが早く、出産する子どもの人数が減り、閉経年齢も上がっています。このため、一生涯の生理(および排卵)は約450回。昭和初期に比べると、9倍にも増えています。
排卵や生理を繰り返すたびに、卵巣や子宮には大きな負担がかかっています。現代女性に子宮内膜症や子宮体がん、卵巣がんなどが増えているのは、こうしたライフサイクルの変化が原因だといわれているのです。
ピルを服用すると、卵巣は休眠状態になり、子宮内膜は薄くなって生理は軽くなります。休薬期間やプラセボ(偽薬)を服用する期間を設けずに実薬のみを3シート飲み続けることで、その間生理をとばすこともできます。卵巣や子宮を休ませることは、婦人科疾患の改善や予防にもつながり、将来の妊娠力を高めることにもなるので、心配は不要です。
最新のファボワール(1,870円)は3シート連続で飲むことにより下記のメリットがあります。
●毎月来る、痛くてつらい生理を年5回程度まで減らせる
●その後に来る生理も軽い。
●いつでも、好きなときに生理を起こすことができる。
●ホルモン変動が無いのでニキビや肌荒れ、PMSにも良い。
●排卵の無駄使いが無くなり、将来妊娠しやすくなる。
●癌の発生を抑制する。(子宮頸癌の予防は、性病同様コンドームです。
※人によっては、3シート連続で内服している途中で、出血がおこる場合もあります。出血がおきた場合は、そのまま飲み続けることも可能ですが、その場合出血がずっと続いてしまいます。一度7日間の休薬期間を設けたほうが、出血は短期間でおさまります。
ピルを飲んではいけない人
ピルは、女性なら誰でも飲めるというわけではありません。副作用があるということは、絶対に飲んではいけない場合(禁忌)や、飲むにしても十分な注意が必要な場合があるということなのです。とはいえ、やみくもに恐れる必要はありません。定期的に必要な検査を受けて、医師の指導のもとで正しく服用していれば、深刻な副作用が起こる危険性はほぼないといって良いでしょう。
十分な注意が必要な人
●40歳以上の人 ●喫煙者 ●家族に乳がんになった人がいる人 ●肥満度指数(BMI)が30以上の肥満の人 ●軽度の高血圧の人 ●糖尿病や肝障害、心臓病や腎臓病の人 ●てんかんのある人
日本のガイドラインでピルを服用してはいけない人
●初経初来前、50歳以上または閉経後である ●35歳以上で1日15本以上のタバコを吸う ●重症の高血圧である ●血管病変を伴う糖尿病である ●妊婦または妊娠している可能性がある ●産後4週以内、または授乳中である ●肺高血圧症である ●心房細動を合併する、もしくは亜急性細菌性心内膜炎の既往のある心臓弁膜症である ●重篤な肝障害・肝腫瘍がある ●閃輝暗点、星形閃光等を伴う片頭痛がある ●乳がんである ●血栓症素因がある ●深部静脈血栓症、血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患またはその既往歴がある ●抗リン脂質抗体症候群である
ピル服用中の注意点
1.喫煙
ピルを飲む際に1番気をつけていただきたい注意点は、『タバコを吸わない』ということです。喫煙は、ピルのもっとも心配な副作用である「血栓症」のリスクを167倍も高くしてしまうからです。
「血栓症」とは、血管の中で血液のかたまりが詰まる病気のことです。心臓の血管が詰まる心筋梗塞や、脳の動脈で詰まる脳梗塞などの血栓症を発症すると、命を落とすことにもなりかねません。
2.性感染症
ピルを飲んでいるから避妊は安心と、コンドームを使わなくなるケースが多いようですが、ピルはHIV感染(エイズ)や他の性感染症(STD)を防ぐものではありません。これらの感染防止には、必ずコンドームを使用してください。
それぞれのライフシーンに合わせたピルの使い方
1.10代や学生
10代や学生時代にこそ、ピルで確実な避妊と、生理に振り回されない生活を。子どもを産んで育てることができない時期には、きちんと避妊するべきです。コンドームは、避妊率から考えると決して安心できる方法ではありません。99,9%と避妊率が高いピルを選びましょう。ただし、がんや性感染症の予防のためにコンドームは併用してください。
また、10代のころはホルモンバランスが不安定なため、生理不順、無月経、生理痛、ニキビなどのトラブルが起こりがちです。ピルを飲み、ホルモンバランスを整えることで、こうしたトラブルを解消する効果があります。
避妊目的ではなく、ピルを飲んで排卵を抑えることは大切です。それは未成熟な卵巣や子宮を守り、将来の健全な妊娠や出産につながるからです。
2.働く女性の ライフプランニングに
PMSや生理痛などで仕事に支障がある人や、遠距離恋愛中でデートの日が限られている人などにはピルをおすすめします。ピルを飲むと、次回の生理がいつから始まるのかを予測し、それが仕事などに支障がある場合には自由に生理をずらすことができます。
出張や会議、仕事が忙しくなる時期、大切なプライベートの予定などと生理がぶつからないようにコントロールしましょう。ストレスフルな社会に生きる女性ほど、生理に振り回されることなくアクティブに過ごしていただきたいです。
3.就職活動や結婚式・ハネムーンなど人生の重大イベントに
就職試験、結婚式、ハネムーンなど、人生にはさまざまな重大イベントがあります。ここぞといったシーンには、心身ともに最高の状態で挑みたいもの。一相性のピルは、生理をとばすのに向いています。大事なイベントはもちろん、温泉旅行や海外旅行、スポーツなどを楽しむ場合でも生理の調整が可能です。
大事なイベントに生理が重なりそうな場合は、休薬期間を設けずに、生理が来てもいい日まで実薬を飲み続けます。最大3シート(21日×3シート=63日)分まで続けて飲むことができます。
なお、休薬期間が8日以上になると卵巣が働き始めて避妊効果が落ちてしまうため注意が必要です。休薬期間を7日以内に短くする分には問題ありません。数シートにわたって休薬期間を短くするすることで、生理を早めることもできます。いずれにしても、生理の予定日をずらす場合は、医師に相談しましょう。
4.計画的に妊娠や出産を するために
パートナーができたら、必ず避妊についてよく話し合いましょう。子どもはまだ欲しくなかったり、今は妊娠したら困るという状況なら、避妊方法についても話し合いましょう。コンドームが安心できる避妊法ではないことも肝に銘じておきましょう。
たとえ結婚していたとしても、無制限に妊娠・出産を繰り返すことは、肉体的にも経済的にも無理があります。バースコントロールを行うのは、責任ある大人として当然のことだとおもいます。
ほとんどの人が、ピルの服用を中止して3~4ヶ月以内に生理が回復して、妊娠可能な状態に戻ります。ちなみに、授乳中はピルは飲めません。
5.プレ更年期を迎えたら
閉経前後の「更年期」(45~55歳ごろ)には、女性ホルモンの分泌量が急激に減少するため、のぼせや肩こり、冷え、疲れやすい、腰痛、イライラ、集中できない、頭痛、不眠、動悸、息切れなど、体や心に様々な症状が現れます。
ピルを飲めば、更年期を迎えて減少していく女性ホルモンを補うことになります。つまり、ピルを飲み続けている間は、更年期障害になることはありません。また、女性ホルモンが減ることで起こる、骨粗しょう症や高脂血症の予防にも効果的です。
日本のガイドラインでは、副作用のリスクの知見から「40歳以上の場合は、慎重投与」となっているのですが、国際的には、40歳以上でも健康でタバコを吸っていない女性は問題ないとされています。
ただし、50歳を過ぎると副作用のデメリットが大きくなるので、更年期症状が気になる人は、さらに低用量のホルモン補充療法(HRT)やプラセンタ注射、漢方薬に切り替えるようにしましょう。
料金について
ファボワール28 | 1,870円 |
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マーベロン28 | 1,980円 |
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ラベルフィーユ28 | 1,320円 |
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※ピルは、最高1年分購入が可能です(次回定期健診までに必要な枚数)。初めてピルを飲まれる方は、まれにピルが合わない方もおられるため、最初は3シートまでの購入をおすすめします。
※ピルの返金・返品は一切できません。
※ピルのご購入は、診療時間外、土曜午後、日曜祝日も可能です。その際は、必ず電話予約してください。
※ピルは電話で着払い、オンライン診療CLINICS【再診コードAKAKHWV6】でも送付できます(手数料770円かかります)。
※1年1回の定期健診を必ず受けましょう。定期健診で問題がないことを確認し、また次の1年ピル処方OKということになります。